Fedora34のクリーンインストール

 事前準備で作成したインストール用USBメモリを使ってFedora34をクリーンインストールします。
 このページで使用しているインストール時の画面キャプチャーはキャプチャーする為にHyper-Vを使ってキャプチャーしたので本来のPCとはハード構成が違います・・・。

 インストールUSBメモリを接続してPCを起動。(BIOSの起動順序などに関しては省略)
 USBメモリから起動することで下記の画面が表示される。
 一番上にある「Install Fedora 34」を選択して「Enter」。

言語の設定

 しばらくすると「FEDORA 34へようこそ」画面が表示されるので、日本語を選択して「続行(C)」。


 「インストール概要」画面が表示される。
 画面表示直後は、ソフトウェア列がグレーアウトの様な表示になっている。


 このPCがネットワークに繋がっていてDHCP等で自動でIPが降られるような環境であれば、しばらくすると右の様にグレーアウトが解除され、選択することができるようになる。
(この画面がインストール設定のホーム画面になります。)

ネットワーク設定&ホスト名の設定

 ソフトウェア列のグレーアウトが解除されない場合は(インストールホーム画面の)「ネットワークとホスト名(N)」を選択。
 すると「ネットワークとホスト名」画面が表示されるので「ホスト名(H)」にホスト名(ここでは「www」とする)を入力して「適用(A)」をクリック。
 さらに「設定(C)」をクリック。
(画面キャプチャを撮るためにHyper-Vで撮ったものなのでネットワーク構成が実際にサーバで使う物と違っているので気にしないでください。)
 またネットワークの設定は環境によって変わってくると思うので簡略化して説明します。
それぞれのネットワーク環境に合わせて設定して下さい。


 設定するのは「全般」「IPv4」「IPv6」タブあたりが基本だと思います。


 「IPv4設定」タブは「メソッド(M)」を「手動」にして、アドレス欄の「追加(A)」をクリックして「アドレス」と「DNSサーバ(V)」の設定をする。


 「IPv6設定」タブは現状、「無視する」にする人が多いかな・・・

デバイスの設定&スライスの設定

 「インストール先(D)」を選択してディスクのスライス設定。
 ディスクが複数ある場合はインストールするディスクを間違えないようにする。
 「ストレージの設定」欄にある「カスタム(C)」を選択して、左上の「完了(D)」をクリック。
(自動設定では細かくスライスを分けられない為、カスタムを選択するようにしています。)


 手動パーティション設定画面が開く(新規のドライブの状態の場合の画面)ので設定スキームを「LVM」にして「+」をクリック。


 もし使ったことのあるPCにインストールしようとしている場合は、下記のように不明パーティション(以前に使っていたOSでのパーティション)が表示されて使用できる領域が無いためにFedoraをインストールするパーティションが作れない状態になると思います。

 その場合は「不明」欄にあるパーティションを選択して「-」をクリックすることで、以前使っていた際のパーティションを削除することで以後の作業ができるようになります。


 「+」をクリックすると「新規マウントポイントの追加」ウィンドウが表示されるので必要に応じてスライスと容量を設定し、「マウントポイントの追加(A)」をクリック。
 下記画面では 「/boot」を「1GB」の要領で作成する。ということになります。
 ここで容量を「1gib」ではなく「1gb」(iを付けない)と設定するとなぜか1割程度少ない容量(940MBくらいだったかな・・・)で設定されます。


 マウントポイントの追加をクリックすると、マウントポイントと容量の設定が確定します。


 この作業を繰り返して、最後に余った容量全てを設定するマウントポイントこの場合では /var/www 容量を指定せずにマウントポイントの追加をクリックします。
 そしてすべての設定が終わった状態が下記の画面です。内容を確認してOKであれば「完了(D)」をクリック。


 作成するスライスや削除するスライスが表示されるので問題なければ「変更を許可する(A)」をクリック。

時刻と日付の設定

 「時刻と日付(T)」を選択。
 「日付と時刻」画面が表示されたら右上の歯車のアイコンをクリックしてNTPサーバの設定を行う。
 新しく認証しに行くNTPサーバのホスト名を入力して「+」をクリック。


 追加されたNTPサーバの「稼働中」にチェックが入っていることを確認したら、デフォルトで記載されていたNTPサーバの「使用」チェックを外して、「OK(O)」をクリック。


 一応、もう一度「時刻と日付(T)」を選択して新しく追加したNTPサーバだけになっているか確認してみる。

ユーザーの作成

 「ユーザーの作成(U)」を選択すると、「ユーザーの作成」画面が表示されるので、「fedora」ユーザを作成してみます。
 ユーザー名(U)に「fedora」、パスワード(P)とパスワードの確認(C)にfedoraユーザのパスワードを入力して「完了(D)」をクリック。

ソフトウェアの選択

 「ソフトウェアの選択(S)」を選択すると、「ソフトウェアの選択」画面が表示されるので、「Fedora Server Edition」を選択。
追加のソフトウェアとしては
 ・管理ツール
 ・エディタ
 ・テキストベースのインターネット

 使わないものをたくさんインストールしてもセキュリティー的にもアウトになる確率が上がるだけと考えるので、必要なものは後でインストールすればいいのでとりあえずはこんな感じでよいのでは・・・

ちなみに・・・
 個人的にはベース環境に関してWorkstation(簡単に言うとデスクトップ環境)をインストールしたい場合でも、いったんServerエディションをインストールすることを勧めます。
 理由としては運用後、基本はCUI操作がメインの人であれば初めからWorkstationエディションをインストールすると、各ユーザのホームディレクトリ配下のディレクトリ名が全角文字になってしまってCUIでホームディレクトリ配下に移動したりする際に全角文字にするのが面倒である。

 これに対応するにはインストール時にServerエディションをインストールして、インストール後に「dnf group install」コマンドを使ってWorkstationをインストールするようにします。
 そして初めてGUIでデスクトップアクセスした時に、「ディレクトリ名を半角英字から 全角文字のディレクトリ名に変更する?」という旨の確認ポップアップ画面が表示されるので「しない」を選択すれば半角英字のディレクトリ名になります。

2021/11/13追記
 このページ投稿後にHyper-Vを使って何度もインストール作業を繰り返しましたが初めてのGUIログイン時に「全角のディレクトリ名に変更する?」という旨のポップアップが表示されず再現させる事が出来ませんでした。そしてなぜその時には表示されたのか解らない状態です。
 多分初めてのGUIログイン前に何かしらがトリガーになりホームディレクトリに半角のディレクトリが作成された為に「(全角に)変更しますか?」のポップアップが表示されたと思うのですが、GUIログイン前にホームにディレクトリが作成されないんです。
 そうなると初めてのGUIログイン時に作成しようとしているディレクトリが無いわけだから「全角に変更しますか?」という確認もされないのは当たり前で何も聞かれずに全角のディレクトリが作成されてしまっている状態です。なのでGUIログイン前にホームディレクトリに半角のディレクトリを作成させる”トリガー"が分からない状態です・・・

rootパスワードの設定

 「rootパスワード(R)」を選択。
 rootのパスワードを入力。
 ついでにインストール時はrootでないと設定できないことが多々あるので、インストール初期はスイッチユーザーするのもめんどくさいので「パスワードによるroot SSHログインを許可」にチェックを入れちゃって「完了(D)」。


 もしroot以外のユーザ作成があれば、「ユーザーの作成(U)」を選択。
 正直「フルネーム(F)」は必要ないかと。
 管理者権限やパスワードの有無に関しては環境に応じて選択してください。


 キーボード(K)に関しては日本語キーボードを使っていて言語に日本語を選択していたらほぼ問題ないとは思います。
 英語キーボード使うような人はこんなページ見ないだろうし・・・(w
 ということで、インストール概要画面の右下にある「インストールの開始(B)」をクリック。
するとインストールが始まります。


 インストールが完了すると右下にある「システムを再起動(R)」ボタンが活性化するのでクリック。
 するとPCを再起動してCUIのログイン画面が表示されたら完了です。
お疲れさまでしたぁ~♪

 そういえば、Fedora33までは「ブラウザを使って9090ポートで接続!」みたいなメッセージは表示されてなかったのに今回から表示されている・・・

Workstaionエディション(GUI環境)のインストール

 GUI環境を使う必要がない人は行う必要はありません。
 アタイは緊急時の為にGUIの方が分かりやす事もあるのでインストールします。

 ServerエディションでインストールしたのでデフォルトでSSHが有効になっています。
 違う端末からPuttyやTeraTermを使って接続するもよし。コンソールを使うもよし。
 rootでログインして以下のコマンドを実行することでGUI環境がインストールされます。

dnf -y group install "Fedora Workstation"

 インストールが完了すると「Complete!」と表示されます。
 「デフォルトの起動はGUIである必要はない。必要な時だけ手動でGUIを起動すればよい。」という事であればこのままでOK。

 GUIに切り替えたい時だけコンソールで「systemctl isolate graphical.taraget」を実行すればGUIログイン画面が表示されます。
 デフォルト起動をGUIにしたい。という事であればdefault.targetをgraphical.targetに変更する必要があるので以下のコマンドを実行します。

systemctl set-default graphical.target

 コンソール画面でOSを再起動します。するとCUIではなくGUIのログイン画面が表示されます。

 ログインするとこんな感じ。
 仮想デスクトップが選択できるような状態になっています。
 Fedora34のデスクトップは泉と木々の絵になってますね。

次は、インストール後外部ネットワークに接続する前のセキュリティー設定関連